『よふかしのうた 1巻』 / 『だがしかし』コトヤマ先生の最新作!
- 作者: コトヤマ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2019/11/18
- メディア: コミック
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夜×14歳×吸血鬼×団地
というだけでも心が騒ぎませんか?
私はそれで心を動かされました。
「初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。」
女子がニガテな中学2年生の夜守コウはただ今、なんとなく不登校中。
さらには、夜に眠れない日々が続いている。
そんなある日、コウは初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。
夜風が気持ちよく、どこまでも自由で、昼間とちがう世界。コウは夜に居場所を見つける。そこに突如、謎の美少女・七草ナズナが現れる__
彼女は、夜の住人・吸血鬼。
コウに、夜の楽しさを教えてくれるナズナ。
「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」夜に、そしてナズナに魅了されていくコウは、彼女に頼み込む。
「俺を吸血鬼にしてください」
ナズナは吸血鬼になる条件を教える。照れながら。それは……
「人が、吸血鬼に恋をすること!」
果たして恋を知らないコウは、ナズナと恋をして、晴れて吸血鬼になれるのか!?
ふたりぼっちの、特別な「よふかし」が始まる__
ツイッターで流れてきたのか多分記憶がおぼろげではあるのだが、『それ』に偶然出会いwebサンデーで試し読みをしたのが先月か先々月。
(試し読みおいておきますね。)
最初のカラー3P
『人の血は 夜が一番美味いと』
このページに興味を惹かれて、モノクロページに入って『始めて夜に一人で外へ出た』という文言でもう射抜かれました。
多分誰しも一度は思ったことがある(だろう)1人で夜に外へ出る。
冒険がはじまるような、背徳感というか。
大人になってからは別にそんな夜に外へ出たって…
となるのだけれど、14歳の気持ちを呼び戻してみると、ただただ
「あ~~~~!!!田舎の人間だから夜に外へ出ちゃいけない、って思っているから分かる~~~~!!!!!」
ということしか生まれない。
そして、
学校や友人たち、14歳の学生の頃の世界というのは学校がベースとなっていて、そこでどう生きていくか?
と考えていると思う。私はそうだった。
主人公を見ていると自分を見ているような感覚だった。
そんな主人公コウの前に現れたナズナ
女性だということだけは分かるけれど、年齢は?吸血鬼感とは?ともなるけれども、14歳にとってみたら人生を切り開いてくれる軸にもなっていると思う。
彼女がコウと出会って言っている言葉
『ここは夜だぜ 自由の時間だ』
『自分を解放させないと満足なんかできないぜ?』
『今日に満足できるまで夜更かししてみろよ。』
『夜は見るものの印象をガラっと変える。君の嫌いだった学校すらも』
こんなこと学生の頃言われたかった。
悪い、非行
とかじゃなくてこういう生き方をしていても良いんだよ?というような本当にこれは学生読んでほしい。
ナズナと出会って、コウがトランシーバーを使ってみたり生きるを楽しんでいるのが妙に良く。
幼馴染のアキラとの関係性も、それからナズナとの恋も。
ある意味王道の少年漫画の流れは汲んでいるのかもしれないけれど、今で言うと真木蛍五 著「可愛いだけじゃない式守さん」の流れに似ているのかと思う。
王道を貫きつつも、今まで読んだことのない作品。
前作の「だがしかし」未読なので(←)同じなのかな?
とか色々思うけれど(駄菓子の漫画だ、ということは知っている)「よふかしのうた」は読んでおくべき作品だと思っております。
あと、
「あれこのタイトルCreepy Nutsさんの曲名じゃない?」
と思ったらあらすじで触れておりました。ちょうど、良いタイミングだなぁ、と。